
K5とK7の接触部分です。↑
植栽シート有りで、K5,K7を育てています。このエリアでは両方共同じ条件で刈込んでいます。芝刈り機:ハッピーバースディモアGSB-2000H 刃物高さ:15(この機械は2024年7月にミドリスさんが刈込み実験に来られた時に新品を持参され実験後は置いて行かれましたので以後使用させて貰っています。)
K5とK7が拡がってくっついた境界を写真奥の石垣にマーキングしています。その境界から白線を伸ばして撮影しました。左側がK5,写真右側がK7になります。9月のブログでは両者に差は無かったのですが、秋になるとK7にランナーが目立って来ました。K7エリアにはフシ間が長く白い太いランナーが認められます。又、色は茶色でもランナーだと判る棒状の茎も沢山認められます。一方、K5エリアでは葉っぱが多く綺麗です。元々、K5では横に伸びるランナーが目立ちません。垂直に伸びるランナーが多いためです。垂直に伸びたランナーからは葉っぱは放射状に展開されます。そうするとランナーは中心軸になりますから見えないんです。又、下層に水平ランナーが有ったとしても、展開された葉っぱがそれらをカモフラージュしているのです。
このレベル差だと画像解析ソフトを使って、葉っぱとランナーをニ値化して面積比を求めれば、ハッキリと数字で表現出来ると思います。それが出来ればエビデンスとしては最高なんですが・・・・お金が・・・と悩んでいたら解決方法を発見しました。少しだけ拡大して撮影したら一目瞭然でした。
K5拡大部
K5エリアでは、放射状に展開された葉っぱの密度が高いため拡大しても綺麗です。元々、K5には垂直に伸びるランナーが多いんです。(だから草丈が高くなるのです。)リール刃式芝刈り機で簡単に切れるので草丈は短く維持出来ています。切断面からは葉っぱの新芽が放射状に出てくるので密度の高い表面層になります。又、刈り込めば刈込むほど、新芽を作る事になり、よりいっそう緻密になります。
K5にも水平に伸びるランナーが有りますが、ランナー自体が細く見えにくいんです。その上、水平ランナーの上に放射状の葉っぱが覆い被さる格好になるのでランナーは見えにくくなります。
一方、K7は、そもそもランナー自体がK5より太いし、水平に伸びる。葉っぱも水平方向に展開するから、葉っぱがランナーを隠す効果が少ないんです。ですから、やたらランナーが目立ちます。まだ季節は秋ですがK5と比べるとグロいと感じます。
K7 不具合部①
不具合①では、フシ間が長い白いランナーが目立ちます。この白いランナーは9月のブログにも映っています。8月以降の刈り込み頻度は3週間に1回で、9/1、9/22、10/13に刈り込んでいます。それにも関わらずそのままの状態で残っているのです。
K5では刈込みによって異質なランナーは除去出来る筈なんです。しかし、K7でここまで水平に長いと芝刈り機のリール刃が白ランナーの上を空走するんだと思います。だから刈り込み後でもそのまま残る。リール刃は、垂直に伸びる芽に対しては有効だけど、水平に伸びるランナーは切りにくい。斜めに飛び出した様なランナー(切り損ね)も見受けられるし、K7に対して、リール刃の芝刈り機は相性が悪そうです。
2024.07.03ブログ『K7刈込み結果』で報告していますが当時からこの問題の兆候は出ていました。時間が経つ事によって無視出来ない問題に成長したと言えます。
K7 不具合部②
不具合②では、木質化がひどくモンスター化した場所が見えて来ました。9月のブログでは隠れていましたが、秋になって葉っぱの密度が低下したため、ふたたび姿を現しました。この先、季節が進むとさらに葉っぱの密度が低くなるので、さらにみっともなくなるでしょう。クラピアは多年草なので、秋以降は、毎年・毎年・毎年、同じグロテスクな姿を見る事になります。(K7は刈込んでも『綺麗だな!』と思うのは夏場だけです。)
不具合①、不具合②の様な欠陥は、草齢が若いと見られないのもK7の特徴です。2023年4月に植えてから、その年の秋、2年目の秋は問題無かったのに、3年目の秋になってから問題が判るのですから、たちが悪いですね。
又、クラピアは写真に対して鈍感なんです。例えば、刈り込み前後で比較した場合、肉眼では刈込後がすごく綺麗になっているのですが、定点撮影の写真で見るとその違いが判らないんです。それぐらい写真での説明が難しいのです。しかし、今回のK5とK7の違いは写真でも判る。=肉眼で見たら、エグイ違いです。
以上、同じ条件でK5とK7を比べてきましたが、どうやら『勝負有り!』ですね。
一般家庭のお庭でクラピアを栽培する『コツ』としては、
●陽当たりが良く、水捌けが良い場所に植える。(雨が止んだら水溜まりが消える程度)
●クラピアの品種はK5一択ですね。
私は、植栽シート有りで栽培していますが、シート無しの方がより綺麗に仕上がると思います。但し、シート有りでも雑草が生えて来るのでシート無しだと雑草の除去が大変だと思います。
その他注意点としては、K7でシート有りよりもシート無しの方が良いとの情報も有りますが、あくまで『マシ』になる程度です。シート無しでK7を栽培してもランナーの木質化がひどく三角ホーで地上部を除去したとの動画が出回っています。この問題の原因と対策が論理的に説明出来ない限り、K7の選択は危険です。
又、ミドリスさんからは、旧品番K5、新製品K7、最新製品K3の3種盛りセットが販売されています。それで試して頂ければ、新製品の品質が必ずしも良いとは限らないと言う事が3年後に実感出来ると思います。
K7のweb上の評判としては、『綺麗!』とか『みっともない!』とか真逆の評判が有り、どちらが本当なのか?と最近まで悩んでいましたが、スッキリしました。どちらも本当だったのです。K7の1年目2年目は綺麗なんです。3年目以降にみっともなくなるのです。綺麗で自慢したくなり投稿する人が多いのですが中には経年で『みっともなくなった。コンチクショー!』と投稿される方もみえます。その時だけの状態を投稿されるから、どっちなの?と混乱していたのですが、自分で育ててみてK7は経年で変化する事が判りました。だから1年目2年目は綺麗だとの自慢の投稿が多いのに、3年目以降の投稿が少ないのです。(誰でもみっともなくなったK7を自慢しようとは思いませんよね。この事が投稿数に響くんだと思います。)
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